私にとって8月上旬といえば、6日であり9日であり15日だった。15日は他界した祖母の誕生日でもあった。そこに突如12日が意識され始めたのは、このニュースを見た時からだった。
JALだったと思ったけどANAだった。今読んでも鳥肌が立つ。
ANA37便は12日18時に東京・羽田空港を出発し、19時10分に大阪・伊丹空港に到着する予定だった。
各社の報道を総合すると、異変が起こったのは18時30分ごろ、伊豆大島上空をフライト中のことだったという。機内の気圧システムに異常が発生したため、機長は羽田に引き返すことを決断、51分ごろに無事、緊急着陸したという。搭乗客のツイートからは、酸素マスクが用意され、機内には異様な臭いが漂うなど、緊迫した状況だったことがうかがえる。けが人などの情報は入っていない。
普段なら、単なる飛行機トラブルで片付けられそうな今回の「緊急着陸」だが、人々の背筋を冷たくしたのは、「日航ジャンボ機墜落事故」との共通点の数々だ。
まず、8月12日はまさに32年前、日航123便が御巣鷹の尾根に墜落したその日である。ニュースなどでも、遺族らが事故現場へ慰霊に訪れる姿が、繰り返し報じられていたそのさなかだ。
また32年前、日航123便が出発したのも同じ羽田空港であり、目的地もやはり伊丹空港。出発時間も同じ18時。トラブルが起こったのも伊豆大島周辺で、18時24分のことだった。なお、日航123便は羽田への帰還を目指した末に、18時56分に墜落している。
記事の締めがまた秀逸。
なお、2017年は日航機事故犠牲者の33回忌に当たる。33回忌は仏教で「弔い上げ（問い上げ）」といわれ、年忌法要の区切りとされることも多い。
私は見える人じゃないので3回忌とか7回忌とかの年数に意味があるのかはわからないけど、信頼している見える人が「なぜかはわからないけど6年目（7回忌）で還っていく」と書いていたことがあった。
見えない世界はもしかしたら人それぞれの魂に刻まれている情報によってそういったことは変わったりするのかもしれない、たとえば敬虔なキリスト教徒にとっては意味のない数字なのかもしれない。であってもやっぱりこれは、メッセージなのだろうな、と思う。風化させるなというメッセージ。
もちろん「御巣鷹山」という単語は8月上旬にニュースでいつも聞いていたし、悲惨な飛行機事故があったとか、坂本九さんが乗っていて犠牲になったとか、一般的な日本人レベルで知ってはいたけど、それでなくても戦争絡みの記念日が続いて気分が重くなる頃なので、意識的か無意識的かこのニュースについては避けていたところがあった。
2017年のニュースがあまりにも強烈な印象だったので、その場でネットで検索した。するとすぐ陰謀論と言われているものがいくつも見つかった。
以前から陰謀論について関心があった私は、2013年のボストンマラソンのテロ事件の時にも囁かれていた陰謀論を、初め信じて読んでいた。動画も見た。けれどそのうち陰謀論のなかには、真実と嘘を混ぜ込むことで真実を見えにくくしていく手法があることにだんだんと気付いていった。2017年頃は陰謀論に関してだいぶ慎重になっていた頃で、これらも嘘かもしれない、、と深入りしないことを選んだ。
しかし昨日、日航機事故の酸素マスクが今年の6月に見つかった、というニュースを見て、やっぱり気になり検索。折しも世間は政治とカルト宗教の癒着問題で騒がれているさなか。未成年飲酒問題の議員の辞職勧告決議案が廃案にされたり、下村元文科大臣が統一教会の名称変更についての責任を部下になすりつけたり、日本政府の隠蔽体質が顕になっている状況では、日航機事故に関して完全なデータ公開がされていないことへの不信感は強まるしかない。
これはやはり事実を知っておきたいと思い、図書館で本を3冊借りてきた。
まずは一番右、事故の翌年に出版され、当時の状況が最も忠実に描かれているという、吉岡忍氏による『墜落の夏』から。
遺体の描写のヘビーさなどは承知で借りたものの、そもそも知識のない航空用語が難しかったり、補償問題もなかなかにずっしりと重かったり、遺体の状態を除いたとしても検視の現場が壮絶だったりと、はっきり言ってしんどい。
この本は、事故調の発表に関して疑いは持っている様子がうかがえるもののそこに焦点は当たっていないようで、ただただ事実を詳細に調べた結果がわかるという点で、この事故に関してどういう持論のある人にも間違いのない本、と言えるかもしれない。
まだ読み終わってないけど今回のいちばんの目的は青山透子さん。先にそっちを読もうかな。
[Posted at 19:10]
