N-moca LIGHT

Everything should be okay because YOU ARE ALIVE.

借りてきた3冊を読了した

先に読んだ2冊の感想を書いたので、最後の本『墜落の村』も感想を少し。

元群馬県警の方が書いたという以外の前情報のないまま読んで、結局著者の立ち位置はどこなのかがわからんなと思ったら、「ノンフィクション小説」と呼ばれるものらしい。事実を小説として記録するって感じなのだろうか。たぶん『沈まぬ太陽』と同じジャンルということになると思う。

墜落現場の登山口である上野村の歴史を、数人の人物を主軸に展開するストーリー。小説なのでスルスル読めた。村の悲喜こもごもって感じの話なので、この本もどういう持論の方にも受け入れやすい内容だと思う。

癖が強すぎる人の描写も小説だからか文字情報だからか人情味あふれる人々で微笑ましさを感じたりもするけど、じっさいにこの村で生活するのは大変そう。

私の父方のルーツも似たようなものか、さらに限界集落に近いと思われるので、事故とは関係なく、近隣の人と助け合わないと生きていけない山奥の暮らしについて、複雑な気分になった。

同時に父の生まれ故郷の周辺が墜落現場になったと仮定して、どれほど大変なことだったかのイメージも描きやすかった。

既にこの事故に関しての情報を集めている人にとっては、ある意味箸休めのような本になると思う。気負わなくても読める本だった。

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[Posted at 13:50]