なんかしらんけど仕事がめっちゃ忙しい…。しかしおかげで?仕事で車に乗る機会もちょくちょくある(そうでなければ引きこもりなので)。
クラフトロックフェスまではbacho聴いとこうかってんでLOSTAGEの後輩バンドをいくつか繋げて聴いてたけど、bachoのライブも堪能したし、なにより『PILGRIM』を入手したのでひさびさに入れ替え。1ヶ月ぶりくらいかな?
しかし『PILGRIM』だけを延々と回し続けると飽きが怖いので、なんとなくで『HARVEST』『In Dreams』『Guitar』と4枚のアルバムを回すことにした。
やっぱり『Guitar』以前以後って感じはある。大文字以前以後っていう大きな節目の次は、『Guitar』以前以後だろうと思う。そして次が『PILGRIM』以前以後ってことになりそう。
これまでも持っている全曲を車で死ぬほど回し続けたので私の中にはすっかりインストールされているつもりでいたけど、どういうわけかここに来て『Guitar』が妙に新鮮、ていうか気付いてなかった(あるいは気付いたことを忘れて気付き直した)ことが次々出てきた。『HARVEST』はWAVファイルを入れたら受け付けてもらえなかったのでまだ聴き直せてないけど、『In Dreams』にしても今まで私はいったい何を聴いてたのかしらってくらい、おやっ?と思うことが見つかっている。
車で聴くわけだから当たり前に音質どうのという以前にあんまりはっきりとは聴こえないわけだけど、にもかかわらず以前は気に留めていなかったところが印象的だったりしている。
こうして『Guitar』から並べて聴くと、(もちろん石井さんの本によって五味さんやメンバーの歩みが明かされたからそう感じるということも関係あるだろうけど、)『Guitar』以前以後っていうのは吉村さんの訃報という悲しみの節目もさることながら、父であることへの迷いや戸惑い、父性の成長ということも、大きな背景として節目になっているのを感じずにはいられない。
コロナ禍で家族と過ごす時間が増えたことも、父としての自覚、家族に対する信頼感なども強くなったのではないかな、それが表れているのが『PILGRIM』なんじゃないかな、という印象。
いいことばかりではなかっただろう。ライブを中止せざるを得なくなって家族にうつしてしまったと書いておられたこともあった。だけどそういうどうしようもないうっとうしいことをいくつも越えながら、あるいは通り過ぎながら、家族の絆っていうのは強くなっていくものだからね。普段はうっとうしいなと思っていても、ふいに実はこんなにも大切な存在だったとわかる時がある。だからこそ安心して外に勝負しに行けるっていうのは、きっと男女問わず同じじゃないのかな。
(とか言うて実情は全然違うかもしらんけど。)
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車で聴いてると、今このアルバムを聴けてる人ってある意味で選ばれた人だよなあ、とか思って不思議な気分になる。発売日は一応今年の5月20日だったけど、言うなれば本当の発売日は来年THROATのオンラインショップで取扱い始めた時で、それより前は自分で取りに行ける人へのご褒美、そこ試される効果もあるなあとか思ってる。
だってね、コーヒー&シガレッツを「取りに」行けなかった私だからね。あの時の私だったら買うの諦めてたかも。この数年の私の成長の証でもある。
「あなたのそばで」を聴いてると、「僕のものになれ」を聴きながらずっと「歌ってないで私にも直接言ってよ」と愚痴ってたのを思い出す。「いいなあ。私もそんなふうに誰かに思ってもらいたい」「いいなあ」「羨ましい」、あの時の思いがそのまんま「あなたのそばで」で再現されている。ほろ苦い。
思えば「あなたのそばで」は「僕のものになれ」の続きかもしれないね。だとしたら「僕らの恋」は実って寄り添い合えたわけだ。おめでとう。末永く、お幸せに。
ところで私のそばにいたいと思える「あなた」はどこに???というかどなた?
なにはともあれ『PILGRIM』名盤ですわ。ありがとう、LOSTAGE。
[2023-05-31 22:00]