N-moca LIGHT

Everything should be okay because YOU ARE ALIVE.

しあわせとは何か

オースターの『ムーン・パレス』を読み終えた。いろいろな思いが渦巻く。しかしなんにしろ現実は現実であり、時間は未来に向かってしか進まない。ならばそれを受け入れて進むしかない。

いかにボタンの掛け違いのように思えようとも、それは神のいたずらなどではなく自分が創ってきた現実、だと私は思っている。神は見ているだけなのです。想像を絶するほどの大きな愛と包容をもって。言い換えるなら、「神」とは「想像を絶するほどの大きな愛と包容」のこと。

波乱万丈にもほどがある、と言いたくなるストーリー展開に、私の人生はどうだろうか、と考え込む。人生を一歩引いて眺めるってことはできるようになったと思うよ。今はこれで満足している。

社会が提示するレールに乗って、社会が提示する価値観で生きておけば「はみ出す」ことなく知らぬ顔で生きていける。でもそれは眠りながら生きていること、と私は思っていて、それが私は嫌だった。自分にまつわることは全部実情を把握したい。わからないこと、靄の中にいるような状態ほど苦しいものはない。たとえ見かけ上、人より何かが「下」だとわかったとしても、眠りながら生きるよりはずっとマシ。ずっと精神的に健康でいられるし、現状がわかっていたらそこから始めればいい。現状がわからなかったら、始めようにも始められない。

平凡であるというのは、しあわせなことだと思うよ、やっぱり。

[2024-06-17 16:40]