昨年春にハンドドリップを始めたけど、それまでもドリップバッグはたまに飲んでいた。でもどうしてもぬるくなってしまうのが悩みだった。
ある時、パッケージに書いてある淹れ方をよく読んでいて、
お湯を2~3回に分けて入れ
と書いてあるのに気づき、ハッとした。それまでの私は何回にも分けて入れていたのだ。そこで2~3回で入れるようにしたのだが、それでも抽出を待っていたら淹れ終わる頃にはやっぱりぬるくなっている。
ハンドドリップを始めてからも、いかにコーヒーを冷まさないかは常に課題だった。夏でもやっぱりぬるくなってしまうのだ。
ところが、最近になってこちらの記事を見つけた。
記事中にある動画も拝見。するとなんと、これまでの常識を覆すことをいろいろとおっしゃっているではないですか。
まず、第一に壁までしっかりお湯をかけてあげること。雑味が出るのでやめたほうがいい、ちゃんと浸透しているから心配ない、と聞いていたのに。でも「本当かな~?」とは常々うすうすながら疑問には感じていた。
それから、カップに注がれる抽出液の量ばかり気にしていて、苦心した結果としてこんなブログも書いた。
ところが井崎さんのやり方ではスケールの上にすべてを乗せて計る。なので計られるのは注ぐお湯の量ということになる。ただし注いだお湯がすべて抽出されるのを待つので、結果的にコーヒー粉に吸い取られた分以外のお湯の量がすべてカップに入っている。
これも、最後まで出るのを待っていたら雑味が出るので、注ぐお湯の量は気にせずコーヒー液が目的の量になったら早々ドリッパーを外す、と聞いていた。
でも少なくとも私の味覚では、井崎さんのやり方でちゃんとおいしいと感じるコーヒーになっていた。
これまで「雑味」というものを恐れてみなさんのやり方を真似していたりしたわけだけど、それとまるっきり逆のことをしてもおいしいということは、コーヒーの淹れ方ってもっと自由に自分の好きなやり方でいいってことではないか。
そして井崎さんのやり方では蒸らし時間を1分とかなり長く取るのにもかかわらず、あれだけ苦心してきた「コーヒーがぬるくなる」問題を微塵も感じないのだ。
ハンドドリップを始める前の私は、お湯の量や入れる時間を計るなんて考えたこともなかった。ハンドドリップを始めたあともしばらくは、そうするのがプロの淹れ方と思っていたけど自分で飲む分には変わりないだろう、1杯だけだし、と思っていた。
以前はコーヒー1杯分150mlのお湯を、一人用のコーヒーポットに入れていたけど、今は3投に分けて入れるごとにやかんからポットに入れている。それも関係あるかも知れない。
あとは、入れるお湯の量を、コーヒーポットの目安線ではなく、しっかり計量スケールで計ること。そして時間を意識すること。
もしかしたら以前は150mlを3投に分けて入れるにしても、30ml→30ml→90mlではなく、50ml→50ml→50mlだったのかもしれない。
最初に少しの量でしっかり蒸らし、3投目で一気にお湯を注ぐ。
これがコツだったようだ。
いずれにせよ、コーヒーの淹れ方に気負いが減った上においしくなって、満足の日々である。