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クラプトンの自伝を読み始めた

クラプトンの自伝をようやく読み始めて、今とうとうジョージと知り合って仲良くなったところ。

幼少期は「私生児」、母の行きずりの恋でできた子で、祖父母を両親、母の兄を自分の兄と思っていたところ、物心ついてだんだんと事情がわかり始め、自分の境遇を悟る。そういうのも今から振り返れば完璧なストーリーに見えるけど、そら幼い本人は辛かっただろう。

よくわかっていないながら両親(祖父母)に買ってもらったギターが後々あまり良いものではないとわかるとか、お金がないから弦が切れたりネックが曲がってきてもしかたなくそのまま弾いていたとかもそそるエピソードだけど、そんな当時から自分の演奏を録音して聞き返しながら自分でOKを出せるまで練習していたっていうのがすごい。今でこそ手軽に録音もできるようになったし、上達したいなら必須のプロセスと言われるけど、うちの親と同世代のクラプトンの子供時代で、かつ境遇を考えると母代わりのおばあちゃんが誕生日に小型のオープンリールをくれたっていうのもすごいし、自分の演奏を聞き返すっていうことを思いついていることがとにかくすごい。

後にドラッグとアルコールに溺れるらしいんだけどまだそこまで行ってない。売れる前のストーンズを見ていて、売れて出ていったのも諸に影響を受けているし、売れていたビートルズを斜めに見ていたのも、私にすれば「まさにそれ!」って感じで(語彙力)、生まれ育ちがブルースなのが神に選ばれたギタリストだと思わせる。と同時に(ストーンズ、化け物バンドやな…)という余分な感想。

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クラプトンもビートルズに並んで後世のミュージシャンへの影響がすごいので当然に私にも聴いてみようっていう機会は過去にもあって、よくわからないなりにクリームをレンタルCDで借りたことがあったけど、何がいいのかさっぱりわからなくて私には縁のない音楽なのかも、と思った記憶。

それもそのはずで、今こうして初心者としてでもギターのことを知ってるから、またビートルズを通して古いミュージシャンの名前を聞くようになったからわかるような内容もあるし、ブルースだって今の年齢に至るまでの私なりの経験があるからこそ共感できるようになったわけで、つくづく音楽だって出会うべき時期、そのための準備、みたいなものはあるものだな、と感じる。

ビートルズにしてもクラプトンにしても後世のミュージシャンと同じように、自分の子供時代の音楽体験がベースになっているわけで、好きなアーティストの源流を辿ればそういう音楽が出てくるのもわかるな、て思った時、なーんだそういうことか、ていう気持ちも出てきたりするけど、神のように見えていたアーティストが自分の想像できる世界に降りてきてくれたようにも思えたりする。そういうある種のがっかりの後で、改めてそのアーティストのすごさを思い知ったりする。好きな気持ちに人間味が加わるからますます好きになる。

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それにしてもジョージの自伝でも思ったけど、やっぱこういうものは図書館で借りてサクッと読むってよりか、何度も読み返しながら紹介されている音楽とかを聴いてみたりしてじっくり味わいたいな。ジョージは今年に発売されたインタビュー集みたいなのがあるらしいのでそれは買おうと思ってるけど、これらの自伝もやっぱ買うべきかなー、と迷っているところ。

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[2023-09-09 22:25]